血糖値だけでなく「歯の健康」も糖尿病治療の大切な一部です
糖尿病というと、多くの方はまず血糖値やHbA1cを思い浮かべると思います。
もちろん、血糖値を整えることはとても大切です。
しかし、糖尿病治療は血糖値だけを見ていればよい、というものではありません。
糖尿病では、食事、運動、睡眠、ストレス、薬、体重、そして歯や口の健康など、さまざまな要素が関わります。
特に歯周病は、糖尿病と深い関係があることが知られています。
歯ぐきの炎症が続くと、血糖管理に影響することがあります。
一方で、血糖値が高い状態が続くと、歯周病が悪化しやすくなることもあります。
つまり、糖尿病と歯周病は、どちらか一方だけを見ればよいのではなく、お互いに影響し合う関係として考えることが大切です。
今回の健康教室では、そのような糖尿病と歯の関係を、患者さんにわかりやすくお伝えすることを目指しました。
澤木秀明からは「頑張りすぎない糖尿病治療」についてお話ししました
私からは、
「頑張らなくていい糖尿病治療?ー血糖値は◯◯で変わるー」
というテーマでお話ししました。
今回の講演内容の一部は、YouTubeでもご覧いただけるようにしました。
当日ご参加いただけなかった方や、もう一度内容を確認したい方は、ぜひ下記の動画もご覧ください。
動画では、糖尿病治療を「頑張る・我慢する」だけで考えるのではなく、血糖値がどのように変わるのかを知り、日々の生活に活かしていく考え方についてお話ししています。
糖尿病治療というと、患者さんはどうしても、
「もっと我慢しなければいけない」
「自分の努力が足りないのではないか」
「血糖値が高いのは自分のせいではないか」
と感じてしまうことがあります。
しかし、日々の診療で患者さんと向き合っていると、私はいつも思います。
糖尿病治療は、ただ気合いで頑張るものではありません。
血糖値が変わる理由を知り、自分の体の反応を知り、無理なく続けられる方法を一緒に探すことが大切です。
今回の講演資料でも、CGM、つまり持続血糖測定器を活用して、血糖値を「点」ではなく「流れ」として見ることの重要性をお伝えしました。添付資料でも、24時間の血糖変動を確認できるCGMや、食事・運動・歯のケアを含めた生活全体を見る内容を扱っています。
血糖値は、食事の内容だけでなく、食べる順番、食後の動き、睡眠、ストレス、体調、薬のタイミングなどでも変わります。
だからこそ、患者さんには
「できていないことを責める」
のではなく、
「自分の血糖値がどう変わるのかを知る」
ことから始めていただきたいと考えています。
CGMを使うと、血糖値の見え方が変わります
血糖値は、健診や診察室で測る1回の数字だけでは、十分にわからないことがあります。
たとえば、HbA1cが同じでも、
食後に大きく血糖値が上がっている方、
夜間に血糖値が下がりやすい方、
食事内容によって血糖値が大きく変動する方など、
実際の血糖の動きは人によって違います。
CGMを使うと、血糖値の変化を24時間の流れとして見ることができます。
すると、患者さんご自身が、
「この食べ方だと上がりやすい」
「このくらい歩くと下がりやすい」
「夜間は意外と安定している」
「我慢ばかりしなくても工夫できる」
と気づけることがあります。
今回の健康教室でも、血糖値を見える化することで、患者さん自身が自分に合った糖尿病治療を見つけやすくなることをお伝えしました。
歯のケアは「見えない血糖管理」の一部です
糖尿病治療では、食事や薬だけでなく、歯のケアも大切です。
歯みがき、歯科での定期的なチェック、歯周病の治療は、口の中だけの問題ではありません。
歯ぐきの炎症を減らし、噛む力を守り、食事をしっかり楽しめる状態を保つことは、糖尿病治療を続けるうえでも大切です。
今回、岸本博人先生には「糖尿病と歯周病の深い関係について」ご講演いただきました。
内科だけでは伝えきれない歯科の視点をお話しいただくことで、参加された皆さまにも、糖尿病と歯の健康を一緒に考える大切さを感じていただけたのではないかと思います。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました
当日は、お忙しい中ご参加いただき、本当にありがとうございました。
会場では、資料を見ながら熱心に耳を傾けてくださる方、メモを取りながら聞いてくださる方も多く、糖尿病治療への関心の高さを改めて感じました。
医療者として、そして糖尿病専門医として、患者さんが前向きに学ぼうとしてくださる姿は、私たちにとっても大きな励みになります。
糖尿病は、毎日の生活と深く関わる病気です。
だからこそ、診察室だけで完結するのではなく、このような健康教室を通じて、患者さんと一緒に学ぶ場を作ることが大切だと感じています。
当院は「糖尿病とともに生きる毎日」を支えるクリニックを目指しています
澤木内科・糖尿病クリニックでは、糖尿病専門医による診療だけでなく、管理栄養士、看護師、医療事務スタッフも含めたチームで、患者さんの糖尿病治療を支えています。
糖尿病治療では、薬を出すだけでなく、
食事をどう考えるか
血糖値をどう見ればよいか
CGMをどう活用するか
歯や足などの合併症をどう予防するか
無理なく続けられる生活習慣をどう作るか
を一緒に考えていくことが大切です。
今回の健康教室も、その一つの取り組みです。
患者さんが、
「糖尿病について学べてよかった」
「これなら自分にもできそう」
「次回も参加してみたい」
と思えるような場を、今後も作っていきたいと思います。
次回の健康教室にもぜひご参加ください
今回参加できなかった方も、ぜひ次回以降の健康教室にご参加ください。
糖尿病について学ぶことは、怖いことではありません。
むしろ、知ることで不安が減り、毎日の生活に取り入れやすい工夫が見つかることがあります。
当院では今後も、糖尿病患者さんやご家族の方に役立つ情報を、わかりやすく、実生活に結びつく形でお伝えしていきます。
次回の健康教室の開催が決まりましたら、院内掲示やホームページ等でご案内いたします。
糖尿病について不安がある方、血糖値の管理に悩んでいる方、CGMや糖尿病治療について詳しく知りたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。
まとめ
2026年4月30日に開催した「糖尿病と歯の健康教室」では、糖尿病と歯周病の関係、CGMを活用した血糖管理、そして頑張りすぎない糖尿病治療について、参加者の皆さまと一緒に学びました。
糖尿病治療は、血糖値だけを見るものではありません。
歯の健康、食事、運動、睡眠、日々の生活習慣を含めて、患者さん一人ひとりに合った方法を考えることが大切です。
澤木内科・糖尿病クリニックでは、これからも患者さんが安心して糖尿病と向き合えるよう、診療と情報発信の両面からサポートしてまいります。
ご参加いただいた皆さま、そしてご講演いただいた岸本博人先生、サンスターの皆様、本当にありがとうございました。