2026年9月10日(木)の夜、肥満症をテーマとしたオンラインセミナー「Obesity Update Seminar」にて、院長の澤木秀明が基調講演「クリニックでの肥満症治療の取組み」の演者を務め、続く特別講演では座長を担当いたしました。全国の先生方にオンラインでご視聴いただきました。

当院の取り組みをお話ししました
基調講演では、当院で行っている保険診療での肥満症治療についてご紹介しました。
肥満症の治療は、食事療法と運動療法が土台です。当院では常勤の管理栄養士が定期的な栄養指導を行い、看護師・管理栄養士・事務スタッフが一体となったチーム医療で、お一人おひとりの生活に合わせた減量をサポートしています。そのうえで、食事・運動療法だけでは十分な効果が得られない場合には、国のガイドラインに沿って薬物療法を検討する体制を整えています。
当院は日本糖尿病学会の認定教育施設でもあり、肥満症の薬物療法に求められる施設要件(専門医の常勤、管理栄養士による栄養指導体制など)を満たしたクリニックとして、こうした取り組みを全国の先生方に共有できたことは大変光栄でした。

綿田裕孝教授の特別講演から学んだこと
特別講演では、順天堂大学大学院医学研究科 代謝内分泌内科学の綿田裕孝教授が「肥満症治療の現状」についてご講演くださり、私は座長として司会進行を務めました。
綿田教授のお話で特に印象的だったのは、「肥満」と「肥満症」は同じではない、という視点です。同じ体格(BMI)でも、糖尿病や脂質異常症などの代謝異常を起こしやすい方と、起こしにくい方がいらっしゃいます。その違いには脂肪組織の「質」が関わっており、脂肪を上手に蓄えられなくなると、余った脂肪が内臓や肝臓にたまり、脂肪肝や糖尿病などにつながっていく――というメカニズムを、最新の知見を交えて大変わかりやすく解説いただきました。
また、日本人は欧米の方に比べて、軽度の肥満でも代謝異常を起こしやすいことが知られています。「まだそれほど太っていないから大丈夫」とは言い切れないのが、日本人の肥満の難しさです。だからこそ、体重の数字だけでなく、血液検査などで代謝の状態をきちんと評価したうえで、食事療法・運動療法を基本に、必要な方には薬物療法を組み合わせていくこと、そしてそれを支える管理栄養士の栄養指導体制やチーム医療が重要である、というお話は、日々の診療の方向性を後押ししていただけたように感じました。
今後に活かしてまいります
今回の学びを踏まえ、当院でも栄養指導の体制をさらに充実させ、お一人おひとりの代謝の状態に合わせた、きめ細かな肥満症治療に活かしてまいります。
肥満症外来の新規受付について(お詫び)
現在、当院の肥満症外来は、人員体制の都合により、新規の受付を一時停止させていただいております。受診をご希望いただいている皆さまには大変ご迷惑をおかけしており、心よりお詫び申し上げます。
今回のセミナーでの学びも活かしながら、栄養指導の枠の確保をはじめとした体制づくりを進め、新規受付の再開に向けて努力しているところです。再開が決まりましたら、ホームページやブログでお知らせいたしますので、もうしばらくお待ちいただけますと幸いです。
なお、糖尿病や高血圧・脂質異常症などの生活習慣病の診療は、通常どおり行っております。健康診断で血糖値やコレステロール、体重のことを指摘された方は、どうぞお気軽に当院にご相談ください。糖尿病専門医と管理栄養士が、チームであなたの健康づくりをサポートいたします。
澤木内科・糖尿病クリニック
院長 澤木 秀明

