2026年10月9日、オーストラリア・メルボルンから、糖尿病の専門医である Ben Nash(ベン・ナッシュ)先生が、澤木内科・糖尿病クリニックを訪問してくださいました。

翌日から始まる学会のために来日された、とても限られた時間の中で、わざわざ高槻まで足を運んでくださったことに、スタッフ一同、心から感謝しています。
Ben Nash先生はどんな先生?
Nash先生は、インスリンポンプ「ミニメド780G」をつくっているメドトロニック社で、アジア太平洋地域の医療部門の責任者(Medical Director APAC)を務めておられる糖尿病専門医です。
そしてもう一つ、先生ご自身が17歳のときに1型糖尿病と診断され、20年以上1型糖尿病とともに生きてこられた当事者でもあります。今もご自身でミニメド780Gを使いながら診療をされています。
「医師であり、患者でもある」。そんな先生だからこそ、お話の一つひとつに実感がこもっていました。
当院をご案内しました
まずは、患者さんが実際に通る順番どおりに、院内をご案内しました。
- 自動ドアを入って、診察券のバーコードで自動チェックイン
- ご自身で測っていただく血圧・身長・体重
- 検尿、そして院内の検査室で当日中にわかるHbA1cと血糖
- 診察の前に、看護師や管理栄養士がじっくりお話をうかがう5つのカウンセリング室
- 入院せずに、外来でインスリンポンプを導入するための部屋
「患者さんが診察室に入る前に、スタッフが困りごとを整理しているので、医師は患者さんがお聞きになりたい答えから話せる」「だから短い待ち時間で、必要な人には必要なだけ時間をかけられる」という当院の仕組みを、Nash先生はとても興味深そうに見てくださいました。
特に、病院に入院しなくても、クリニックの外来でインスリンポンプやAID(自動インスリン投与)を始められるという当院のやり方には、熱心に質問をいただきました。
私からお伝えしたこと
その後、診察室で30分ほど、英語でプレゼンテーションをさせていただきました。
内容は、日本で1型糖尿病の方にAIDがもっと広がるために、何が壁になっているのか、ということです。
ミニメド780Gのような最新の機器は、血糖値を安定させるだけでなく、毎日の「考えなければいけないこと」を減らし、夜もぐっすり眠れるようにしてくれます。1型糖尿病の方の暮らしの質を高める力があることは、もうはっきりしています。
一方で、日本では毎月の費用の負担が大きいこと、年代によって壁の種類が違うこと、そしてクリニックが患者さんのためにできること・できないことを、率直にお話ししました。
Nash先生は、私のつたない英語に最後まで真剣に耳を傾け、誠実に答えてくださいました。オーストラリアでも同じような課題と向き合ってこられた先生のお話は、私たちにとって大きな励みになりました。
当院からのささやかな贈り物
お帰りの際には、クッキーと、当院スタッフが手描きしたNash先生の似顔絵をお渡ししました。似顔絵を見た先生の笑顔が、とても印象的でした。
1型糖尿病の方へ
当院では、ミニメド780Gをはじめとするインスリンポンプ・AIDを、入院せずに外来で導入し、その後のサポートも院内で行っています。「ポンプは病院でないと始められない」と思っておられる方も、ぜひ一度ご相談ください。
780Gについては、こちらでもくわしくご紹介しています。
最後に
当院のミッションは、「世の中から糖尿病難民をなくす」こと。そして、患者さんがクリニックに来るのが楽しみになり、安心と笑顔と幸せに満たされた人生を送っていただくことが、私たちの願いです。
海を越えて同じ思いを持つ先生と出会えたことを力に、スタッフ一同、これからも一歩ずつ進んでいきます。
Nash先生、本当にありがとうございました。
澤木内科・糖尿病クリニック 院長 澤木秀明


