糖尿病の緊急事態の1つです。

■症状は?

のどの渇き、多飲などの高血糖症状があります。

そして、ひどく疲れやすい、吐き気、おうと、腹痛などのおなかの症状があれば、糖尿病性ケトアシドーシスを強く疑います。

■病態は?

1)糖尿病性ケトアシドーシスとは,著しいインスリン作用不足に,グルカゴンなどのインスリン拮抗ホルモンの増加が加わり,脂肪分解とケトン体合成亢進が生じ代謝性アシドーシスをきたした病態をいいます。

2)高血糖による浸透圧利尿の結果生じる脱水と電解質異常も合併します。

3)著しいインスリン作用不足の原因はインスリンを産生する膵β細胞が破壊された1型糖尿病であることが多いです。

■どんなタイプの糖尿病でなりますか?

2型糖尿病でもジュースなどの清涼飲料水などを沢山飲む場合に起こりえます。

糖質を過剰に摂取するためと考えられます。

1型糖尿病の患者さんが治療を中断してしまいますと、糖尿病性ケトアシドーシスを発症してしまいます。

原因としては、一番多いと考えられます。

1型糖尿病の患者さんが糖尿病を発症した時に、生じることもあります。

■治療

診断がつけば,まず,生理食塩液の点滴を開始します。

次に,原因であるインスリン欠乏を解消するため,インスリンの静脈内投与を行うことが基本的な方針となります。

電解質の管理も重要であり、入院可能な施設に搬送します。

■ワンポイントアドバイス

1型糖尿病の方はインスリン補充が生きていくのに必須となります。

特に持効型の長時間作用型インスリンは減量をしても、中止しないようにすることが肝要です。

高血糖症状があるときに、糖質を多く含むジュースを選択しないことも大切と思われます。