■事前の対応が大切です。

糖尿病治療の目標は、糖尿病のない人と同じような健康寿命を確保することです。

糖尿病が原因でおこる病気、つまり合併症(がっぺいしょう)になってから対応するのではなく、

合併症にならないように事前にそなえることが大切です。

■血糖以外には

体重、血圧、ししつ(脂質)のコントロールが重要とされています。

■日々の血糖の管理を上手く行うためには、

高血糖と低血糖をできるかぎりさけることです。

そして、血糖値をてきせつなはん囲、すなわち、目標のはん囲内におさめる必要があります。

血糖値を目標のはん囲内におさめることで、短期でおこる合併症や長期間たつとでてきやすい合併症の危険性を最小限におさえることができます。

血糖値の目標はん囲は、時間帯でことなります。

たとえば、数時間にわたって、何も食べていない早朝の空腹時であれば、血糖値が最も高くなる食後よりも高いもくひょうを設定します。

夜寝ている間は、治療薬を用いている場合、低血糖予防のため、空腹時よりもすこし高めに目標値の設定をしたほうがいいかもしれません。

■目標値は

合併症を予防する目標値として、ヘモグロビンA1c(HbA1c)は7%未満、食前血糖値130mg/dl未満、食後2時間値180未満が推奨されています。

小児においては成人よりも少し、高めのHbA1cが目標として推奨されています。(アメリカ糖尿病協会<7.5%)

さらに低血糖を繰り返す場合や無自覚性低血糖がある場合や年齢、寝たきり状態か、認知症があるかなど、合併症の程度によって、血糖コントロール目標の値を高めにする場合もあります。

持続血糖モニター(CGM)を用いて、24時間血糖を確認できる時代になってきました。
CGMでは、えられる推定血糖値の目標を70-180mg/dlにすることで、低血糖なく、高血糖を減らす、安全に血糖コントロールができる時代になってきました。