【重要】ミニメド780G-インスリンポンプの安全性に関する最新情報 〜低血糖の原因のひとつが判明しました〜

1型糖尿病について

こんにちは、院長の澤木秀明です。

当院(澤木内科・糖尿病クリニック)では、インスリンポンプ療法に力を入れております。
特に、CGM(持続血糖測定器)と連動させたAID(自動インスリン注入)システムである「ミニメド780G」は、インスリンの自己分泌が枯渇した患者さんであっても良好な血糖コントロールが達成可能なツールとして、当院の診療においても非常に貴重な存在となっています。

これまで当院では、目標血糖値を100、110、120mg/dLの範囲できめ細かく調整したり、
運動時などに一時目標血糖を150mg/dLに設定したり、糖質比を都度見直すなど、ポンプの設定を工夫することで徹底した「低血糖の回避」を目指してきました。

しかしこの度、日本メドトロニック社より、これまでの添付文書には記載がなかった「インスリンポンプの位置(高さ)」に関する新しい安全性情報が発出されました。

高性能なミニメド780Gをより安全にお使いいただくための非常に重要な情報ですので、いち早くブログで共有させていただきます。

💡 ポンプの位置と、注入部位の「高さの差」にご注意ください

今回の安全性情報によると、インスリンポンプ本体の位置が、お腹などの「注入部位」より高かったり低かったりすると、重力の影響によって投与されるインスリン量にわずかなばらつきが生じることが分かりました。

具体的には、以下のようなリスクが報告されています。

  • ポンプが注入部位より高い位置にある場合 過剰にインスリンが投与されてしまい、低血糖を引き起こすおそれがあります。
  • ポンプが注入部位より低い位置にある場合 逆にインスリンが過少投与となり、高血糖が生じることがあります。

特に、ポンプを注入部位より「35.5cm(14インチ)」以上離れた高い位置、または低い位置に配置した際に、投与量の最大のばらつきが発生する可能性があると警告されています。また、このばらつきはポンプの履歴等には記録されないため注意が必要です。

インスリンポンプのチューブには60cmや110cmといった長さがあるため、日々の生活のなかで意識していないと、ポンプと注入部位の高低差が35.5cm以上になってしまうことは十分に起こり得ますね。特に、1日のインスリン必要量が少ない方やインスリン感受性が高い方は、血糖値の変動が起きやすいとされています。

✅ 皆様へのお願いと対策

今後ポンプをご使用いただく際は、以下の点に気をつけてみてください。

  1. インスリンポンプの位置を、なるべく注入部位の近く(高低差がない場所)に保つようにしてください。
  2. お着替えや入浴時、あるいはお子様のサポート時など、やむを得ず注入部位よりポンプを高くする場合は、可能な限りその時間を短くしてください。

澤木内科・糖尿病クリニックでは、こうした最新の医療機器の安全性情報を常にキャッチアップし、患者さんが安心して日々の治療に取り組めるようサポート体制を整えております。

インスリンポンプ療法は、正しく、そして安全に使いこなすことで皆さんの生活の質(QOL)を大きく向上させてくれる素晴らしい治療法です。現在インスリンポンプをお使いで血糖コントロールにお悩みの方、また、これからインスリンポンプ療法の導入を検討してみたいという方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。

皆様がより安全に、笑顔で毎日を過ごせるよう、スタッフ一同全力でサポートさせていただきます。