こんにちは。
澤木内科・糖尿病クリニック院長の澤木秀明です。
▶動画でも解説しています(8分15秒)

「来週CTを撮ることになったのですが、リブレのセンサーは剥がしていったほうがいいですか?」
外来でよくいただくご質問です。センサーを外すと、その1枚は使えなくなってしまいます。装着してまだ数日なら、なおさらもったいないですよね。

2026年7月、メーカーであるアボットジャパンから、フリースタイルリブレ2の説明書などの表示材料を改訂するという案内がありました。この改訂で、CT検査・X線(レントゲン)検査については、センサーを外す必要がなくなりました。
一方で、MRIについては従来どおり取り外しが必要です。この違いが大切なので、このページで整理してお伝えします。
何が変わったのか|CT・X線は装着したままでOKに

今回の改訂で変わったのは、次の点です。
この内容は、すでに出荷済みの製品、医療機関に在庫されている製品、そして患者さんが現在お使いの製品を含む、すべてのフリースタイルリブレ2製品にあてはまります。「新しい製品に切り替わってから」ではなく、今お使いのセンサーからそのまま対象になる、ということです。
変わっていないこと|MRI・ペースメーカー・空港の保安検査

ここがいちばん大切なところです。
今回の改訂で変わったのは、CT・X線検査についてだけです。次の3つは、これまでどおり注意が必要です。順にご説明します。
MRI検査は取り外しが必要です

MRI(磁気共鳴画像診断)検査の予約がある場合は、従来どおり、使用しているセンサーを取り外し、検査終了後に新しいセンサーを装着してください。
MRIは強い磁気を使う検査です。センサーは金属を含んでいるため、MRI装置への吸着、故障、破損、火傷などが起こるおそれがあり、添付文書でも「併用禁忌」とされています。今回の改訂でも、この点は変更されていません。
MRIの検査予定がある場合は、センサーの装着日について事前にご相談ください。装着したばかりのセンサーを外すことにならないよう、タイミングを調整できることがあります。
ペースメーカーを使用している方は使えません
これは今回の改訂とは関係なく、以前から変わっていない点です。なお、デクスコムG7はペースメーカーを使用している方でも使用できますので、ご希望の方は外来でご相談ください。
空港の保安検査ではボディスキャナーを通れません
保安検査の際は、係員に「医療機器を装着しています」と申し出て、金属探知機での検査や、係員による手での確認など、別の方法をお願いしてください。
旅行や出張の予定がある方は、事前に外来でお声がけください。
検査を受けるときに気をつけたいこと

センサーを装着していることを伝えましょう
CT・X線撮影では、撮影部位や撮影条件によって、センサーが撮影画像に写り込むことがあります。検査を受ける際は、上腕にセンサーを装着していることを、検査担当の方にお伝えください。
説明書の記載と食い違うことがあります
お手元の説明書に「X線・CT検査前にセンサーを取り外す」と書かれている場合があります。改訂版の説明書が使われるのは2026年10月以降に出荷される製品からで、当面は改訂前の説明書が入った製品も流通するためです。
もし検査先で「センサーを外してください」と案内された場合は、メーカーが患者さん向けに作成している案内資料をお示しいただくとスムーズです。当院でもお渡しできますので、外来でお声がけください。
あわせて変わったこと|Readerのスキャン距離が1cm以内に

今回の改訂では、検査以外の点も見直されています。日常の使い方に関わるものとして、次の点を知っておいてください。
スキャンは「センサーから1cm以内」で
これまで説明書には「センサーから4cm以内のところでReaderを持ち、スキャンしてください」と記載されていましたが、「1cm以内」に変更されました。

「以前はスキャンできたのに、最近うまく読み取れない」
と感じている方は、Readerをもう少しセンサーに近づけてみてください。なお、これはReaderを使う場合の話です。スマートフォンのアプリでスキャンする場合は、機種によってNFCアンテナの位置が異なるため、アプリの説明をご確認ください。
装着してから12時間は、血糖値との差が大きくなることがあります

「センサー装着後12時間はセンサーによる測定値と血糖値との差が大きくなる場合があります」という注意が、新たに添付文書に追記されました。
装着した直後の数値が指先の血糖値と少し違っていても、必ずしも不良品というわけではありません。気になるときは、指先の血糖測定で確認しましょう。
センサーが緩んできたら、交換してください
激しい運動や汗で、センサーが緩むことがあります。緩んだ状態では、測定結果が得られなかったり、自覚症状と一致しない値になったりすることがあります。

センサーグルコース値が自覚症状と合わないときは、まずセンサーが緩んでいないかを確認してください。先端が皮膚から外れている場合や緩んできている場合は、取り外して新しいセンサーを装着しましょう。
デクスコムG7をお使いの方へ|MRI・CT・空港での扱いが異なります

ここまでご説明した内容は、アボット社のフリースタイルリブレ2に関する情報です。デクスコムG7は別の製品ですので、同じように考えることはできません。

つまりG7は、「センサーが撮影範囲に入らず、鉛エプロンで守られている」という条件を満たす場合にかぎり、CT検査中も装着したままで問題ないとされています。リブレ2のように「撮影範囲に入っていても外さなくてよい」というわけではない点が、大きな違いです。
撮影する部位とG7センサーの位置によって判断が変わりますので、CT検査の予定がある場合は、事前に当院または主治医、および検査を受ける医療機関にご相談ください。
なお、空港の保安検査については、G7は金属探知機のゲートも、全身を映すタイプの検査機も、装着したまま通ることができるとされています。ただし、保安検査のエリアを出るまでは、インスリンの量を決めるなどの判断には、指先の血糖測定の値を使ってください。
リブレ2とG7で扱いが逆になりますので、飛行機に乗る予定がある方はご注意ください。
▶関連記事:リブレの次に知ってほしいCGM「デクスコムG7」とは|精度・アラート・使い方を専門医が解説
リブレ2とG7の違いを一覧で
| 場面 | フリースタイルリブレ2 | デクスコムG7 |
|---|---|---|
| CT・X線検査 | 装着したままでOK (2026年7月改訂) |
センサーが撮影範囲外にあり、鉛エプロンで覆われている場合のみ可 |
| MRI検査 | 取り外しが必要 | 取り外しが必要 |
| ペースメーカー使用中 | 使用できません | 使用できます |
| 空港で全身を映すタイプの検査機(ボディスキャナー) | 通れません (別の方法を依頼:金属探知機での検査や、係員による手での確認など) |
通れます |
このように、2機種で扱いが異なります。ご自身がどちらをお使いか、必ず確認してください。
まとめ

-
-
- 2026年7月の改訂により、フリースタイルリブレ2はCT検査・X線検査中もセンサーを装着したまま受けられるようになりました
- すでにお使いの製品を含む、すべてのフリースタイルリブレ2製品が対象です
- リブレ2でも、MRI検査は従来どおり取り外しが必要です。ここは変わっていません
- ペースメーカー使用中の方はリブレ2を使用できません(変更なし)
- リブレ2のCT・X線撮影では、画像にセンサーが写り込むことがあるため、検査担当の方に装着をお伝えください
- あわせて、Readerのスキャン距離が「1cm以内」に変更されました
- デクスコムG7は今回の改訂の対象ではありません。G7はセンサーが撮影範囲外にあり鉛エプロンで覆われている場合にCTが可能とされており、条件が異なります。MRIは同じく装着できません。検査の予定がある場合はご相談ください
-
検査のたびにセンサーを外す必要がなくなったことは、CGMを使う方にとって負担が一つ減る、うれしい変更だと思います。判断に迷うときは自己判断せず、外来で遠慮なくお尋ねください。
▶関連記事:フリースタイルリブレ2(CGM)とは?血糖値の流れを見える化する糖尿病治療(保険診療と選定療養と自費など)
▶関連記事:フリースタイルリブレ2を自分でカンタンに始める3つのステップ
▶動画で見る:フリースタイルリブレ2はCT・X線検査中も外さなくてよくなりました
▶関連ページ:CGMドッグ外来(持続血糖測定フリースタイルリブレ2・デクスコムG7)
▶関連記事:リブレの次に知ってほしいCGM「デクスコムG7」とは|精度・アラート・使い方を専門医が解説(G7について)
【参考】アボットジャパン合同会社「グルコースモニタシステム『FreeStyleリブレ2』表示材料改訂のご案内」(2026年7月)/FreeStyleリブレ2 Reader・センサー添付文書

※このページは2026年7月時点の情報にもとづく、一般的な情報提供を目的としたものです。医療機器の仕様や添付文書の記載は改訂されることがあり、記事の内容が最新でない可能性があります。検査の可否は、お使いの機器・検査内容・撮影部位によって異なりますので、実際の判断にあたっては、必ず最新の添付文書をご確認のうえ、主治医および検査を受ける医療機関にご相談ください。
※内容に変更があった場合は、当院で把握しだい記事を更新いたします。
※記事の内容に誤りや古い情報を見つけられた場合は、お手数ですが当院までご連絡いただけますと幸いです。確認のうえ、速やかに訂正いたします。


