分かりやすく解説!炭水化物とは?

皆さんは、炭水化物にどんなイメージをお持ちでしょうか?「太りやすいので、炭水化物ダイエットを頑張る!」「血糖値を上げる!」と悪いイメージばかりが浮かんできませんか?
今回は、そんな誤解されている炭水化物の名誉挽回のためのブログです。

そもそも炭水化物ってなに?

炭水化物とは英語ではcarbohydrateといい、糖質と食物繊維の2つを合わせた物です。食物繊維が炭水化物の一部なんて、意外ですよね(^^)/食物繊維と言えば、ダイエットや血糖コントロールに役立つことで有名です!

食物繊維については、こちらもご覧ください。

一方、糖質はどうでしょうか?炭水化物の悪いイメージは、糖質によるものだと思います。
でも、実は糖質も生きていくために必要な栄養素であり、しっかりと役割があるのです!

糖質は身体を動かすエネルギー源

糖質は、体の中に入ると分解されて大半は「ブドウ糖」になります。このブドウ糖は、脳や筋肉を動かすための重要なエネルギー源です。

特に脳はブドウ糖を主なエネルギー源としていて、ブドウ糖が不足するとボーっとして集中力が欠けてしまいます。
例えば勉強をしている時など、難しいことを考えている時にチョコレートが食べたくなることはありませんか?甘いものが欲しいと感じる時は、ブドウ糖の不足により脳の動きが鈍くなっているのかもしれません。

また、ブドウ糖は筋肉のエネルギー源としての働きもあるので、ブドウ糖が不足すると疲れやすくなってしまいます。いわゆるスタミナ不足の状態です。
そのため、スポーツ選手は試合の約1週間前から食事調整を行い、筋肉と肝臓にグリコーゲン(ブドウ糖の結合体)を溜め込み、長時間のパフォーマンスに備えます。

このように、糖質は私達にとってガソリンのようなもので、生きていくために必須の栄養素なのです。

糖質を制限しても生きていけるのはなぜ?

糖質からのエネルギーが足りなくなった時は、身体は肉や魚などに含まれているたんぱく質・脂質からもエネルギーを作ることができます

しかし、脂質・たんぱく質を炭水化物の代わりとして沢山食べると、かえって身体に負担となってしまうことがあります。
例えば脂質を食べる量が過剰になると、LDLコレステロール(悪玉)が上昇し動脈硬化のリスクとなります。腎機能が低下している方は、たんぱく質の制限が必要な場合もあります。
そのため、炭水化物を制限する場合は、それらの状態をモニタリングしながら慎重に行う必要があります。

糖質を制限し、たんぱく質・脂質を沢山食べると起こる弊害についてはこちらをご覧ください。

妊娠中に糖質の制限は絶対ダメ!

妊娠中の急激な体重増加は、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などになるリスクに繋がり、母子共に悪い影響があるので注意が必要です。
体重や血糖値を気にするあまり、糖質制限をしたくなるところではありますが、妊娠中は糖質制限をしてはいけません(‘◇’)ゞ
それは、胎児の主要エネルギーが糖質であるためです。特に胎児の脳においては、継続的な飢餓状態でなければグルコースが唯一のエネルギー源で、脳は他の臓器と違ってエネルギーを貯蔵できないため、グルコースを継続的に供給されることが必要です。

糖質を上手に活用しましょう:炭水化物の1日の摂取量は?

糖質は適量を、たんぱく質・脂質など他の栄養素と一緒にバランス良く食べることができれば、身体を効率的に動かすことができるとても重要な栄養素です。
適量は体格や普段の活動量により様々ですが、ご飯は茶碗1杯、食パンは1枚程度です。

バランス良く食べるコツはこちらをご覧ください。

糖質制限を安全に行いたい、バランス良く食べるのは難しそうという方は、是非1度栄養士にご相談くださいね(^^)/


糖質制限については、一時的に効果を発揮してもリバウンドされる方もおられ、取り組みの仕方をよくよく考える必要があります。
澤木内科・糖尿病クリニックでは糖質を全く摂らないのではなく、また、摂り過ぎにも注意をして、それぞれの方の“適量”を摂るようにお勧めしています。

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